今回のご相談のワンちゃんは 「しらが」がだんだん多くなって、脇腹の「かゆみ」がひどいと言うミニピンの子。 『ニコわん』を始めたまだ間もなく、このままの治療で良いのか不安と言うご相談。 さぁ ごとふの院長のアドバイスはどんなアドバイスになったのか?
白髪と脇腹のかゆみに悩むミニピンの飼い主さんから「このままの治療でいいのか不安」というご相談をいただきました。
症状と今までのケアは
- 症状 脇・お尻・足などにかゆみがあり、白髪が出て禿げてしまった箇所も
- ケア サプリと痒み止め、ビタミン剤など服薬。シャンプーは3日に1回
- 現状 改善がみられず…食欲は旺盛で排便は1日3〜4回あり
症状を聞き、写真をみた、ごとふ動物病院院長は、ずばり、「アレルギー的な要素はない」と話します。
この記事では、白髪やかゆみの本当の理由について、詳しく解説します。
ご相談いただいたミニピンちゃんには、症状のほかに、痩せ型・乾燥肌という、2つの気になる点がありました。
- 白髪が多くなってきた
- 毛の色が薄くなってきた
- 毛がパサついている
という時は、栄養障害、吸収障害のケースが多く、このミニピンちゃんも、アレルギーよりも栄養失調が原因であるとみられます。
栄養失調には、食事が食べれない もしくは 食事が吸収できないのか、2つのパターンがありますが、食欲があるけど痩せている、排便の数が多いことから、食事が吸収できていないことがわかります。
腸が弱く、栄養が吸収できなくなっているようです。
改善のためには、食事の見直しが必須。
腸を休めてあげ、栄養の吸収が良くなる体作りをします。
朝はドックフード、夜は腸への負担の少ない手作りご飯(スープご飯)に
ニコわんとバランスオイルを加えてあげましょう。
吸収が良くなると、栄養の30%が肌に到達し、白髪や毛パサつきがなくなってきます。
ニコわんは必要量を朝晩2回に分けてあげると吸収がよくなります
手作りご飯では、重要なのは水溶性食物繊維です。
主に、わかめやこんぶ、ごぼうなどに含まれます。
水用性食物繊維は消化されると、腸の粘膜を保護する物質に変わりますが
この物質が不足すると、腸が痛みやすく弱くなってしまいます。
積極的に摂取し、保護膜を強くしてあげましょう。
腸の改善が栄養の吸収力をあげ、適正体重、肌の改善につながる
正直、食事改善で効果が出てくるのは2、3ヶ月後…
早急にかゆみを消してあげるためには、保湿が必要です。
患部に、保湿スプレーを多めにふってあげましょう。
せっかく保湿しても、どんどん水分が抜けてしまっては困ります。
乾燥対策のために、室内・屋外問わず、洋服を着用します。
そして、クレンジングのやりすぎには注意。
クレンジングは1ヶ月に1回、拭き取りシャンプー3日に1回で十分です。
食事改善と保湿、両面からケアしてあげましょう。
足が隠れるぐらい長めの洋服を室内・屋外ともに着せてあげましょう
実は、かゆみが皮膚病ではなく、背中の痛みだったということがよくあります。
お腹や胸の脇をよく掻いているという時には注意が必要です。
万が一、保湿してもなかなかかゆみが取れなかったり、背中を押して痛がる場合は
椎間板ヘルニアの可能性が高いため、検査をおすすめします。
セルフケアとしては、背中を温めてあげましょう。
レンジで温める小豆やカイロをタオルで巻いて30分程度、患部に当てて温めます。
1時間以上温めると低温やけどするため、避けましょう