いつも体温が高く、肌がベタベタして、かゆみがひどい、そんな柴犬の飼い主さんから、ご相談をいただきました。
主な症状は
- 全身の強い痒み
- 特に、春から夏にかけて症状が出やすい
- 腹の下の方を下半身に出やすい
- 脱毛して体がベトベト
これまでは、アポキルや漢方など薬の治療を続けていました。
最近、食事とシャンプーケアを始めたという飼い主さんへ、症状から判断する原因や治療方法について、ごとふ動物病院 院長が解説します。
症状から、典型的なフード過敏症であることがわかりました。
食事の中に含まれる、アレルギーやアトピーを起こす悪い物質を食べると腸から吸収され、血液に乗ってお肌の皮脂腺に到達します。
皮脂腺から分泌される皮脂は、活性酸素を発生させ酸化が進み、炎症を起こすのです。
通常は、炎症によって肌は薄くなりますが過酸化脂質が原因している場合は、皮膚が厚くなるのです。
フード過敏症は、首下、 胸、内股、足に出やすいことも特徴です。
一刻も早く回復させたい…
そんな想いから、まめにシャンプーをしてあげがちですがやりすぎは脱毛につながるため注意が必要です。
特に、全身シャンプーは1ヶ月に 1回ぐらいがベスト
ただし、症状のひどい箇所については、クレンジングは毎日してあげましょう。
その他、回復してきた箇所については3、4日に1回くらいのペースでクレンジングしてあげます。
大きいかさぶたみたいな 剥がれてきたら、良くなっている傾向です。
ごぼうやわかめなどに含まれる、水溶性食物繊維。アレルギーやアトピー治療には、必要な栄養素です。
腸が弱っているため、アレルギーの原因物質が排泄できないことが、回復しない大きな原因。
手作りご飯によって、野菜を積極的に摂りましょう。
ドックフードには噛めないくらい硬くなるため、水溶性食物繊維を入れられない
朝はドックフード、 夜は手作りご飯に変えたワンちゃんはアトピーが早く治っています。
体温調節が悪く、体温が高い場合、元々の体質もありますが副腎のホルモンが 壊れてしまい、異常を起こしてることも考えられます。
副腎の異常は、アポキルの長期服用による副作用で多くみられる症状です。
副腎が正常なら、アレルギー・アトピーは4、5ヶ月で治るものです。
早めの検査で原因を突き止めてあげましょう。
そもそも、柴犬は乾燥肌。
秋冬にかけては、乾燥対策をきちんとして、悪化を防ぐことが大切です。
また、さらに回復した際の、ニコわんとシャンプーケアの減らし方にも注意。
1、2ヶ月後には、回復し減らすタイミングがくるはずです。
その時期をキャッチできるよう、注視してください。