ごとふ動物病院院長が、肌トラブルで悩む飼い主さんへ直接アドバイス。
本記事では、治療が難しいとされる足裏の肌トラブルについて、アドバイスをしていただきました。
症状
・口周り、お腹、内股にあった湿疹は改善傾向にあり
・当初はなかった、足裏の痒みがひどくなっている
・血が出るまで、舐めてしまう
治療方法
・暴れて転げ回り、足を噛みちぎるぐらい舐めたことをきっかけに、ステロイドを頓服している
・塗り薬はデルモゾールを使用。ただし、舐めてしまう
ケア
・シャンプーケアは、3日または4日に1回
・血が出てるので クレンジングを6日に1回程度にしている
体の中から出てきた油は、足の裏に溜まりやすく、この悪い油が痒みの原因。
全体的な病気の原因としては、乾燥肌でありますが、足裏だけ状況が違います。
酸化した油が、足裏の皮膚の表面に集まってしまっているので、それを取り除いてキレイにしない限り、この症状は治りません。
すぐに、クレンジングで悪い油を拭き取り、保湿オイルでいい油を染み込ませる「オイルの交換」が必要です。
お腹や内股など、回復傾向にある部分はクレンジングは不要でも、足裏には、クレンジングを使って、悪い油を取り除くことが必要です。
まずは、デルモゾール(塗り薬)を足裏の赤いところ全てに塗り、舐めないよう、15分間抱っこしてあげます。
お薬が吸収されたら、クレンジング、洗浄シャンプーをします。
冷やさないと痒みが止まらないため10度ぐらいのちょっと冷たいくらいの温度の水で洗い流します。
乾燥肌がある場合は、クレンジングは外しましょう。
洗浄シャンプーで拭きてあげた後、保湿スプレーをします。
痒みが強いところには、塗り薬も有効です。
ただし、原因がアトピーではないため、効果は期待できません。
全身に血が滲んでる場合も、拭き取りシャンプーを優しくしてあげます。
雑菌の住になることを防がなければ、炎症が悪化します。
清潔にして保湿が大切です。
ドライヤーは絶対に使用しません!
拭き上げた後、保湿オイルと保護パウダーでしっかりと保護してあげましょう。
1日1回してあげることで、2週間程度で症状が落ち着くでしょう。
痒みが出たら、過敏になった神経を鎮めるために、すぐ冷やしましょう。
氷水に5〜10秒つけるだけでも、痒みは止まります。
病変がないのに舐めている時は、ストレスが原因。
イライラしたり、不満があったりすると、舐めることがあります。
ワンちゃんの場合、ストレス発散は歩くこと!
散歩へ出かけ、気分転換させてあげましょう。
耳も足裏と同様、悪い油が溜まりやすい部分です。
デルモゾール(塗り薬)とクレンジングを使ってキレイにしてあげましょう。
耳をふれば、クレンジングや水は必ず出てくるので大丈夫。
心配であれば、耳の入り口だけに入れるところから始めましょう。
炎症がある時は、優しくやることが大切です。
3日に1回、症状がない時は1ヶ月に1回が目安です。